美楽 2025年6月号
『知覚過敏って』

歯がしみてしみてしょうがない。

今回の患者さんは歯医者で親知らずを抜いた時
目元をタオルでカバーすることもなく
ハンマーで親知らずを割って抜かれたことで歯科にトラウマを持つ患者さんです。

「もう二度と歯医者には行くものか!」と
1日3回毎日一生懸命歯を磨いておりました。
ですが、たまたま小学生の頃詰めた銀歯が取れ
いやいやながら当院に来ました。
見てびっくり!!
歯の根元が3分の1くらい削れています。

よっぽど歯医者に行きたくなかったんでしょう。
本当に上下とも全部根元が削れていました。

知覚過敏の原因には大きく分けて3つあります

1つ目はこのケースのように
歯ブラシで歯の根元のエナメル質を削り取ってしまうケース

エナメル質は、体の中で一番硬く水晶くらいの硬さがあります。
そこをナイロンの毛で、ゴシゴシ磨くと
ナイロンは同じ太さのスチールより硬いので
歯の根元の薄いエナメル質はだんだん削れてしまいます。
エナメル質の下にある象牙質は
歯の内側の歯髄から外側に向けて
神経と血管が走っていて
歯全体を栄養しています。

この神経と血管の走っているスポンジのような組織
硬さは、ボールペンの軸ぐらいしかありません。
ナイロンの毛で磨くとエナメル質の7倍のスピードで削れていきます。
当然神経の管が露出して
そこに冷たいもの
熱いもの甘いもの
が触れるとしみるという現象が起きます。
熱いもの冷たいものはわかりますが
なんで甘いものが触れるとしみるのでしょうか?

甘いものは周りにある水分を吸収して溶けていこうとします。
その時に歯の神経の管の中にある水分を吸い出すため
これがしみるという感覚として出てきます。

2つ目は
歯ブラシの圧力も正しいのに、しみる知覚過敏はなぜ起きるのでしょうか?

仕事をしている時の姿勢の悪さや合っていない枕で寝ることにより
必要以上の食いしばりが起きます。
食いしばることによって
歯は根っこの方向に押し込まれます。
根っこの先端から血液が入ってきて中を栄養しているので
ここが圧迫されると歯の神経が貧血状態になります。
ちょうど正座していたときの足と同じで
外の刺澈に対して敏感になってきます。
熱いものがしみたり
冷たいものがしみたり
当たったときに痛い
というのが出てきます。

3つ目は
さらに、食いしばりが強くなるとどうなるでしょう

歯のエナメル質は
噛む面の方は厚く噛む力に対抗していますが
根元は非常に薄くなっています。
ここの非常に薄い部分のエナメル質に食いしばりによる強い力がかかると
クラック(ヒビ)が入ってしまいます。
もっとひどくなるとエナメル質が剥がれ落ちてしまう。
そこから象牙質が露出して
神経と血管の一緒になった象牙細管が露出してきます。

これが「力による知覚過敏です」

ですから、いくら知覚過敏用の歯磨き粉を使っても
歯ブラシで強く
磨いたり食いしばったりしていたら
決して効果は期待できません。

歯は一生使っていく大切な持ち物です。

できるだけ優しく
そして食いしばらないように
姿勢に気をつけた生活をしてみたらいかがでしょうか?

次号2025年7月号も
ぜひ読んでくださいね!!!
歯がしみてしみてしょうがない。

今回の患者さんは歯医者で親知らずを抜いた時
目元をタオルでカバーすることもなく
ハンマーで親知らずを割って抜かれたことで
歯科にトラウマを持つ患者さんです。

「もう二度と歯医者には行くものか!」と
1日3回毎日一生懸命歯を磨いておりました。
ですが、たまたま小学生の頃詰めた銀歯が取れ
いやいやながら当院に来ました。
見てびっくり!!
歯の根元が3分の1くらい削れています。

よっぽど歯医者に行きたくなかったんでしょう。
本当に上下とも全部根元が削れていました。

知覚過敏の原因には大きく分けて3つあります

1つ目はこのケースのように
歯ブラシで歯の根元のエナメル質を削り取ってしまうケース

エナメル質は、体の中で一番硬く水晶くらいの硬さがあります。
そこをナイロンの毛で、ゴシゴシ磨くと
ナイロンは同じ太さのスチールより硬いので
歯の根元の薄いエナメル質はだんだん削れてしまいます。
エナメル質の下にある象牙質は
歯の内側の歯髄から外側に向けて
神経と血管が走っていて
歯全体を栄養しています。

この神経と血管の走っている
スポンジのような組織
硬さは、ボールペンの軸ぐらいしかありません。
ナイロンの毛で磨くとエナメル質の
7倍のスピードで削れていきます。
当然神経の管が露出して
そこに冷たいもの
熱いもの甘いもの
が触れるとしみるという現象が起きます。
熱いもの冷たいものはわかりますが
なんで甘いものが触れるとしみるのでしょうか?

甘いものは周りにある水分を吸収して溶けていこうとします。
その時に歯の神経の管の中にある水分を吸い出すため
これがしみるという感覚として出てきます。

2つ目は
歯ブラシの圧力も正しいのに、しみる知覚過敏はなぜ起きるのでしょうか?

仕事をしている時の姿勢の悪さや
合っていない枕で寝ることにより
必要以上の食いしばりが起きます。
食いしばることによって
歯は根っこの方向に押し込まれます。
根っこの先端から血液が入ってきて
中を栄養しているので
ここが圧迫されると歯の神経が貧血状態になります。
ちょうど正座していたときの足と同じで
外の刺澈に対して敏感になってきます。
熱いものがしみたり
冷たいものがしみたり
当たったときに痛い
というのが出てきます。

3つ目は
さらに、食いしばりが強くなるとどうなるでしょう

歯のエナメル質は
噛む面の方は厚く噛む力に対抗していますが
根元は非常に薄くなっています。
ここの非常に薄い部分のエナメル質に
食いしばりによる強い力がかかると
クラック(ヒビ)が入ってしまいます。
もっとひどくなるとエナメル質が剥がれ落ちてしまう。
そこから象牙質が露出して
神経と血管の一緒になった象牙細管が
露出してきます。

これが「力による知覚過敏です」

ですから、いくら知覚過敏用の
歯磨き粉を使っても
歯ブラシで強く
磨いたり食いしばったりしていたら
決して効果は期待できません。

歯は一生使っていく大切な持ち物です。

できるだけ優しく
そして食いしばらないように
姿勢に気をつけた生活をしてみたらいかがでしょうか?

次号2025年7月号も
ぜひ読んでくださいね!!!
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