美楽 2023年12月号『神保町の風土病(1)』

★★画像拡大して、是非!読んでくださいな★★



今回12月号は37頁に掲載!
掲載が少し上がり 嬉しい飯塚です。
さて、本題!
今回12月号は『神保町の風土病(1)』


古本の街というよりカレーの街として有名になってしまった神田神保町。
神保町の交差点から7軒目にある飯塚歯科は今年で34年目。

ここにかよってくる患者さんは昔良い子で今も良い子。
1日3回歯ブラシをして、
フロスもして、
しなくて良いマウスウォッシュもして、
お口の健康にはとても気を遣っています。
3カ月に1度のメインテナンスにも必ず来てくれます。

その良い子たちは、
歯のない子もいないし
虫歯になる子もほとんどいない。
でもお口の中はとてもかわいそう。

小さい頃から一生懸命歯をゴシゴシみがきなさいと親にしつけられ、
大人になってもその通りに磨いているのにステインも歯石もついてくる。

なぜでしょう?

一生懸命歯をゴシゴシ磨きなさいというしつけは間違いだからです。
実は、歯ブラシのナイロンはとても硬く、
それでゴシゴシ磨くと歯の表面のエナメル質が傷つきます。
その中にステインが入り、
色がつくと良い子たちは「これは歯ブラシが足らないからだ!」と
さらに一生懸命磨き、傷を深くしていきます。

その傷を足場に歯石もついてきます。
歯石がついて歯の裏側がザラザラだとびっくりしてさらにゴシゴシ磨き、
今度は歯茎が削れてエナメル質の下の硬い結晶構造でツルツルしていますが、
象牙質はスポンジのように穴が空いていてザラザラしているのでとても気になり、
なおゴシゴシ磨いていきます。

象牙質の硬さはエナメル質の7分の1。
同じように磨けば7倍のスピードで削れていきます。
象牙質には神経が出ているので口をゆすぐとキーンと凍みます。
「あっ!虫歯かも!!」とさらにゴシゴシ磨きます。
良い子たちの共通行動です。

ではどうしましょう?

「歯ブラシは硬くても柔らかくても、磨く力は強くても弱くても、汚れの落ち方は同じ」
というエビデンスは1965年に確認されています。
人生50年時代はどんな歯ブラシでどんな磨き方をしても まあ大丈夫でしたが、
人生100年時代になってくるとできるだけ柔らかい歯ブラシで、
できるだけ優しく磨く必要が出てきます。
「えっ!こんなに柔らかくて大丈夫なの?」
という歯ブラシで磨いても汚れは十分取れます。

優しく磨いていくとエナメル質についた傷の中に
唾液のCa(カルシウム)が沈着して再石灰がおこってきます。
傷が少しずつ滑らかな面になって
ステインも歯石もつきにくくなっていきます。
露出していた神経もCaで塞がれて凍みなくなってきます。

もう少し我慢して優しく柔らかい歯ブラシで磨いていると
さらに表面の傷がCaで修復されツヤツヤの光沢あるエナメル質が戻ってきます。

人生100年時代。
昔良い子だった皆さん、
柔らかい歯ブラシで優しく自分の歯を守ってあげませんか?
★★画像拡大して、是非!読んでくださいな★★



今回12月号は37頁に掲載!
掲載が少し上がり 嬉しい飯塚です
さて、本題!
今回12月号は『神保町の風土病(1)』


古本の街というよりカレーの街として
有名になってしまった神田神保町。
神保町の交差点から
7軒目にある飯塚歯科は今年で34年目。

ここにかよってくる患者さんは
昔良い子で今も良い子。
1日3回歯ブラシをして
フロスもして、
しなくて良いマウスウォッシュもして
お口の健康にはとても気を遣っています。
3カ月に1度のメインテナンスにも
必ず来てくれます。

その良い子たちは、
歯のない子もいないし
虫歯になる子もほとんどいない。
でもお口の中はとてもかわいそう。

小さい頃から一生懸命歯を
ゴシゴシみがきなさいと親にしつけられ、
大人になってもその通りに磨いているのに
ステインも歯石もついてくる。

なぜでしょう?

一生懸命歯をゴシゴシ磨きなさい
というしつけは間違いだからです。
実は、歯ブラシのナイロンはとても硬く、
それでゴシゴシ磨くと
歯の表面のエナメル質が傷つきます。
その中にステインが入り、
色がつくと良い子たちは
「これは歯ブラシが足らないからだ!」と
さらに一生懸命磨き、傷を深くしていきます。

その傷を足場に歯石もついてきます。
歯石がついて歯の裏側がザラザラだと
びっくりしてさらにゴシゴシ磨き、
今度は歯茎が削れてエナメル質の下の
硬い結晶構造でツルツルしていますが、
象牙質はスポンジのように穴が空いていて
ザラザラしているのでとても気になり、
なおゴシゴシ磨いていきます。

象牙質の硬さはエナメル質の7分の1。
同じように磨けば
7倍のスピードで削れていきます。
象牙質には神経が出ているので
口をゆすぐとキーンと凍みます。
「あっ!虫歯かも!!」と
さらにゴシゴシ磨きます。
良い子たちの共通行動です。

ではどうしましょう?

「歯ブラシは硬くても柔らかくても、
磨く力は強くても弱くても、
汚れの落ち方は同じ」
というエビデンスは
1965年に確認されています。
人生50年時代はどんな歯ブラシで
どんな磨き方をしても まあ大丈夫でしたが、
人生100年時代になってくると
できるだけ柔らかい歯ブラシで、
できるだけ優しく磨く必要が出てきます。
「えっ!こんなに柔らかくて大丈夫なの?」
という歯ブラシで磨いても
汚れは十分取れます。

優しく磨いていくとエナメル質に
ついた傷の中に
唾液のCa(カルシウム)が沈着して
再石灰がおこってきます。
傷が少しずつ滑らかな面になって
ステインも歯石もつきにくくなっていきます。
露出していた神経もCaで塞がれて
凍みなくなってきます。

もう少し我慢して優しく柔らかい
歯ブラシで磨いていると
さらに表面の傷がCaで修復され
ツヤツヤの光沢ある
エナメル質が戻ってきます。

人生100年時代。
昔良い子だった皆さん、
柔らかい歯ブラシで
優しく自分の歯を守ってあげませんか?
★★画像拡大して、是非!読んでくださいな★★


神保町の風土病。
次号2024年1月号も続く。
ぜひ読んでくださいね!!!
★★画像拡大して、是非!読んでくださいな★★


神保町の風土病。
次号2024年1月号も続く。
ぜひ読んでくださいね!!!