美楽 2025年9月号
『歯から蓄膿症!』
虫歯を放置すると蓄膿症に。
今回の患者さんは水泳のコーチです。
消毒の塩素の強い環境での仕事ですから、
鼻水が出やすい職業です。
3年くらい前から右の身が詰まり嫌な匂いの算水が出ていました。
耳鼻科に行ったところ蓄膿症という診断で、
上顎満(算の奥の空洞)と身の穴を繋ぐ管が細く、
詰まると膿がたまるということで空洞を広げる手術を受けました。
症状は一時的には改善しましたが、
また再発するようになりました。
「また手術しなきゃいけないの」と聞いていましたが、
たまたま通われていた歯医者さんで撮った
パノラマX線(お口全体の状態が分かるレントゲン)を
見せていただいたところ
右上の2番目の歯の根っこの先端に
大きな膿の袋がありました。
上顎の奥から2本(第一大臼歯・第二大臼歯)は
それぞれ3つずつ根っこがありそれが
上顎洞に非常に近接しています。
本来ならばこの間には骨があり両者を分けています。
ところが
この奥から2番目の歯は第一大臼歯
または6歳臼歯とも呼ばれ、
お口の中で最初に生えてくる大人の歯であり、
それゆえ最初に虫歯になりやすく、
最初に削って銀歯が入れられ、
銀歯が外れてもっと大きな銀歯になり、
それが外れて神経を取ることになる可能性が高い歯です。
その神経を取った時に
きちんと消毒してきちんと先端まで
お薬で封鎖してあれば良いのですが、
奥で見えにくく手も入りづらいので
十分な治療ができなかったのではと思います。
消毒しきれていなかった根っこの先端に残った細菌が増殖し、
上の方は銀歯で塞がれているため
根っこの先端から骨の中に増殖して来ました。
骨はこの細菌と接触すると
骨髄炎だとか
骨膜炎を起こすのは体にとってよくないことなので、
自ら骨を溶かして逃げていきます。
この時に細菌と戦った
白血球の死骸が膿としてたまっていき、
膿の袋を作ります。
これが上顎の骨の中でだんだん大きくなり、
ついには上顎洞の骨まで達してしまいます。
さらにそのまま放置したので
歯の先端の膿が上顎洞の中に流れ込みました。
これが「歯性の上顎洞炎」です。
この原因を取らずにいくら上顎洞の搔爬術を行っても、
原因は上顎洞になく口の中の歯にあるので再発します。
幸い耳鼻科の先生にお手紙と画像を
送ったところ納得していただき、
第一臼歯の根幹治療をすることができました。
治療が終わって少しすると
上顎洞に開いた穴もふさがり骨になって来たので、
改めて上顎洞の掻爬術を受けました。
それから上顎洞炎の症状は消えています。
蓄膿症=上顎洞炎の中にはかなりの確率
で、
この「歯性の上顎洞炎」が含まれています。
鼻の調子が悪い時は、鼻だけでなくお口の中も診てもらってはいかがでしょう
か?
次号2025年10月号も
ぜひ読んでくださいね!!!
今回の患者さんは水泳のコーチです。
消毒の塩素の強い環境での仕事ですから、
鼻水が出やすい職業です。
3年くらい前から右の身が詰まり嫌な匂いの算水が出ていました。
耳鼻科に行ったところ蓄膿症という診断で、
上顎満(算の奥の空洞)と身の穴を繋ぐ管が細く、
詰まると膿がたまるということで空洞を広げる手術を受けました。
症状は一時的には改善しましたが、
また再発するようになりました。
「また手術しなきゃいけないの」と聞いていましたが、
たまたま通われていた歯医者さんで撮った
パノラマX線(お口全体の状態が分かるレントゲン)を
見せていただいたところ
右上の2番目の歯の根っこの先端に
大きな膿の袋がありました。
上顎の奥から2本(第一大臼歯・第二大臼歯)は
それぞれ3つずつ根っこがありそれが
上顎洞に非常に近接しています。
本来ならばこの間には骨があり両者を分けています。
ところが
この奥から2番目の歯は第一大臼歯
または6歳臼歯とも呼ばれ、
お口の中で最初に生えてくる大人の歯であり、
それゆえ最初に虫歯になりやすく、
最初に削って銀歯が入れられ、
銀歯が外れてもっと大きな銀歯になり、
それが外れて神経を取ることになる可能性が高い歯です。
その神経を取った時に
きちんと消毒してきちんと先端まで
お薬で封鎖してあれば良いのですが、
奥で見えにくく手も入りづらいので
十分な治療ができなかったのではと思います。
消毒しきれていなかった根っこの先端に残った細菌が増殖し、
上の方は銀歯で塞がれているため
根っこの先端から骨の中に増殖して来ました。
骨はこの細菌と接触すると
骨髄炎だとか
骨膜炎を起こすのは体にとってよくないことなので、
自ら骨を溶かして逃げていきます。
この時に細菌と戦った
白血球の死骸が膿としてたまっていき、
膿の袋を作ります。
これが上顎の骨の中でだんだん大きくなり、
ついには上顎洞の骨まで達してしまいます。
さらにそのまま放置したので
歯の先端の膿が上顎洞の中に流れ込みました。
これが「歯性の上顎洞炎」です。
この原因を取らずにいくら上顎洞の搔爬術を行っても、
原因は上顎洞になく口の中の歯にあるので再発します。
幸い耳鼻科の先生にお手紙と画像を
送ったところ納得していただき、
第一臼歯の根幹治療をすることができました。
治療が終わって少しすると
上顎洞に開いた穴もふさがり骨になって来たので、
改めて上顎洞の掻爬術を受けました。
それから上顎洞炎の症状は消えています。
蓄膿症=上顎洞炎の中にはかなりの確率
で、
この「歯性の上顎洞炎」が含まれています。
鼻の調子が悪い時は、鼻だけでなくお口の中も診てもらってはいかがでしょう
か?
次号2025年10月号も
ぜひ読んでくださいね!!!
虫歯を放置すると蓄膿症に。
今回の患者さんは水泳のコーチです。
消毒の塩素の強い環境での仕事ですから、
鼻水が出やすい職業です。
3年くらい前から右の身が詰まり嫌な匂いの算水が出ていました。
耳鼻科に行ったところ蓄膿症という診断で、
上顎満(算の奥の空洞)と
身の穴を繋ぐ管が細く、
詰まると膿がたまるということで空洞を広げる手術を受けました。
症状は一時的には改善しましたが、
また再発するようになりました。
「また手術しなきゃいけないの」
と聞いていましたが、
たまたま通われていた歯医者さんで撮った
パノラマX線(お口全体の状態が分かるレントゲン)を
見せていただいたところ
右上の2番目の歯の根っこの先端に
大きな膿の袋がありました。
上顎の奥から2本(第一大臼歯・第二大臼歯)
はそれぞれ3つずつ根っこがありそれが
上顎洞に非常に近接しています。
本来ならばこの間には骨があり両者を分けています。
ところが
この奥から2番目の歯は第一大臼歯
または6歳臼歯とも呼ばれ、
お口の中で最初に生えてくる大人の歯であり、
それゆえ最初に虫歯になりやすく、
最初に削って銀歯が入れられ、
銀歯が外れてもっと大きな銀歯になり、
それが外れて神経を取ることになる可能性が高い歯です。
その神経を取った時に
きちんと消毒してきちんと先端まで
お薬で封鎖してあれば良いのですが、
奥で見えにくく手も入りづらいので
十分な治療ができなかったのではと思います。
消毒しきれていなかった根っこの先端に残った細菌が増殖し、
上の方は銀歯で塞がれているため
根っこの先端から骨の中に増殖して来ました。
骨はこの細菌と接触すると
骨髄炎だとか
骨膜炎を起こすのは
体にとってよくないことなので、
自ら骨を溶かして逃げていきます。
この時に細菌と戦った
白血球の死骸が膿としてたまっていき、
膿の袋を作ります。
これが上顎の骨の中でだんだん大きくなり、
ついには上顎洞の骨まで達してしまいます。
さらにそのまま放置したので
歯の先端の膿が上顎洞の中に流れ込みました。
これが「歯性の上顎洞炎」です。
この原因を取らずに
いくら上顎洞の搔爬術を行っても、
原因は上顎洞になく口の中の歯にあるので再発します。
幸い耳鼻科の先生にお手紙と画像を
送ったところ納得していただき、
第一臼歯の根幹治療をすることができました。
治療が終わって少しすると
上顎洞に開いた穴もふさがり
骨になって来たので、
改めて上顎洞の掻爬術を受けました。
それから上顎洞炎の症状は消えています。
蓄膿症=上顎洞炎の中にはかなりの確率
で、
この「歯性の上顎洞炎」が含まれています。
鼻の調子が悪い時は、鼻だけでなくお口の中も診てもらってはいかがでしょう
か?
次号2025年10月号も
ぜひ読んでくださいね!!!
今回の患者さんは水泳のコーチです。
消毒の塩素の強い環境での仕事ですから、
鼻水が出やすい職業です。
3年くらい前から右の身が詰まり嫌な匂いの算水が出ていました。
耳鼻科に行ったところ蓄膿症という診断で、
上顎満(算の奥の空洞)と
身の穴を繋ぐ管が細く、
詰まると膿がたまるということで空洞を広げる手術を受けました。
症状は一時的には改善しましたが、
また再発するようになりました。
「また手術しなきゃいけないの」
と聞いていましたが、
たまたま通われていた歯医者さんで撮った
パノラマX線(お口全体の状態が分かるレントゲン)を
見せていただいたところ
右上の2番目の歯の根っこの先端に
大きな膿の袋がありました。
上顎の奥から2本(第一大臼歯・第二大臼歯)
はそれぞれ3つずつ根っこがありそれが
上顎洞に非常に近接しています。
本来ならばこの間には骨があり両者を分けています。
ところが
この奥から2番目の歯は第一大臼歯
または6歳臼歯とも呼ばれ、
お口の中で最初に生えてくる大人の歯であり、
それゆえ最初に虫歯になりやすく、
最初に削って銀歯が入れられ、
銀歯が外れてもっと大きな銀歯になり、
それが外れて神経を取ることになる可能性が高い歯です。
その神経を取った時に
きちんと消毒してきちんと先端まで
お薬で封鎖してあれば良いのですが、
奥で見えにくく手も入りづらいので
十分な治療ができなかったのではと思います。
消毒しきれていなかった根っこの先端に残った細菌が増殖し、
上の方は銀歯で塞がれているため
根っこの先端から骨の中に増殖して来ました。
骨はこの細菌と接触すると
骨髄炎だとか
骨膜炎を起こすのは
体にとってよくないことなので、
自ら骨を溶かして逃げていきます。
この時に細菌と戦った
白血球の死骸が膿としてたまっていき、
膿の袋を作ります。
これが上顎の骨の中でだんだん大きくなり、
ついには上顎洞の骨まで達してしまいます。
さらにそのまま放置したので
歯の先端の膿が上顎洞の中に流れ込みました。
これが「歯性の上顎洞炎」です。
この原因を取らずに
いくら上顎洞の搔爬術を行っても、
原因は上顎洞になく口の中の歯にあるので再発します。
幸い耳鼻科の先生にお手紙と画像を
送ったところ納得していただき、
第一臼歯の根幹治療をすることができました。
治療が終わって少しすると
上顎洞に開いた穴もふさがり
骨になって来たので、
改めて上顎洞の掻爬術を受けました。
それから上顎洞炎の症状は消えています。
蓄膿症=上顎洞炎の中にはかなりの確率
で、
この「歯性の上顎洞炎」が含まれています。
鼻の調子が悪い時は、鼻だけでなくお口の中も診てもらってはいかがでしょう
か?
次号2025年10月号も
ぜひ読んでくださいね!!!
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